5月5日といえばこどもの日ですか? 端午の節句ですか?
近年、なじみが深いのは『こどもの日』ですよね。
こどもの日は昭和23年(1948年)に『こどもの日』として制定されました。それ以前は端午の節句として、男の子のお祝いでしたね。
今回はそんな端午の節句の意味や由来を簡単に、バッチリ調べてわかりやすくまとめてみましたよー!
端午の意味
端午の節句は五節句の一つ。
節句とは季節の区切り目、節目の日のことです。
なぜ端午の節句が五月五日なのかというと、「端午」という言葉が持つ意味にありました。
それぞれ、
端 ⇒ はじまる
午(ご) ⇒ 午(うま)の月/午(うま)の日
という意味があり、「午の月(旧暦では5月)のはじめの午の日」を指すんです。
のちに端午の「午(ご)」の字が「五」に通じることから、五が重なる五月五日を端午の節句として定められたといいます。
端午の節句が公的な行事として庶民にも広まったのは江戸時代頃。
男の子の誕生と成長をお祝いする日になったのは鎌倉時代(1185~1333年)頃と言われています。
それ以前は宮中で厄払いのために行われる行事であり、さらに古くは、女性の神事でした。
ええー!端午の節句は女性の神事だったの!? Σ(゚□゚;)
と、ビックリしたのは私です・・・。
男の子のお祝い、厄払い、女性の神事・・・。一体何がどうなっているのやら???
次章では、端午の節句の由来についてご紹介しますね!
節句として定められた由来は
端午の節句のルーツと言われているものには、大きく分けて二つあります。
奈良時代頃の女性の神事(豊饒の神への祈願)
中国から伝わった風習
この二つが結びついて、端午の節句(厄払いの神事)になったと言われています。
それぞれを見ていきますね。
奈良時代頃の女性の神事
奈良時代(710~794年)頃のお話です。
旧暦の五月は田植えの季節。昔の人たちは、稲の神様に今年一年の豊穣を祈願していたのですね。
五月の初めの午の日は、若い女性たち(早乙女)が家や小屋・神社などにこもって田植えの前に穢れを祓い、魔除けの意味をもつ菖蒲の葉やヨモギを軒にさして、厄災を寄せ付けないようにしていました。
この女性の厄払いは『五月忌み』とも呼ばれています。
中国から伝わった風習
この風習は二つあると言われています。
● 紀元前3世紀頃の中国。
民に慕われていた楚の国の政治家・屈原(くつげん)さんの命日が5月5日で、その供養のために、彼が入水自殺した川にちまきを投げ入れるなどの風習が始まった。
こどもの日の食べ物・・・と言われて思い浮かぶのは、やっぱり柏餅やちまきですよね! 「柏餅でしょ!」と思ったら関東地方出身、「いやいや、ちまきだよ!」と思ったなら関西地方出身など、住んでいる場所によっても馴染みのある食べ物 …
● 中国では旧暦の五月は別名『毒月』とも言われていた。
暑くなり始めるこの月は、病気になる人や亡くなる人が多かったそう。そのため五月には魔除けや厄除けの意味で菖蒲酒を飲んだり、ヨモギで作った人形(ひとがた)を飾っていた。
この中国からの端午の風習が日本に伝わり、女性の厄払いの行事と結びついて、端午の節句の原型になったと言われています。
これ以降の端午の節句は厄払いの意味合いが大きく、宮中で行われる貴族の行事でした。
端午の節句が男の子のお祝いの日になったのは、鎌倉時代の武家社会になってから。
理由は二つ。
どちらも厄払いに重宝されていた「菖蒲」にありました。
● 菖蒲の葉が、剣を連想させる形であったから
これらの事から武士の間では、男の子の誕生のお祝い、健やかな成長と出世を願う行事になったと言われています。
ちなみに、私たちに超馴染みの深いこいのぼりが飾られるようになったのは、江戸時代(1603~1868年頃)になってからです。
こいのぼりの由来は、昔の中国の伝承と昔の日本の風習が合わさって生まれたものなんですよー!そんなこいのぼりの由来を簡単・わかりやすく、子供向けの説明を考えてみました!
後記
● 端午の節句が5月5日なのは
「端=はじまる 午=午の月/午の日」という意味があり、午の月は(旧暦の5月)であること、「午」が「五」に通じることから。
● 端午の節句の由来
本来は宮中での厄払いの行事であり、もっと古い時代では女性の神事だった(若い女性たちの豊穣祈願の厄払い)。
男の子のお祝いになったのは武家社会になってから。
また、厄払いに使う菖蒲が武道を重んじる「尚武」「勝負」に通じ、菖蒲の葉が剣を連想させることから、男の子の健やかな成長と出世を願う行事になったと言われる。
男の子のお祝いの日!とばかり思っていた端午の節句が、元をたどると女性の厄払いの行事だったとは!
いやはやビックリ。
そして中国から伝わった風習の中に出てくる屈原さん。毎年、彼の命日に国民が供養を続け、それが日本にまで伝わったなんて、どんなに素晴らしい人だったんだろう。
(屈原さんのもうちょっと詳しいお話は、こどもの日にちまきを食べる理由の記事に書かせて頂きました)
由来を調べると、色々と素晴らしい発見があって楽しいですね♪
こどもの日の由来アレやコレ!こいのぼりから食べ物まで、こどもの日の前にサラっとおさらいしておきましょう♪