まだまだ残暑の厳しい8月末。
スーパーの一角には既にハロウィンコーナーが設けられいて、雑貨屋や100均でも一番目立つ季節物のコーナーに、ハロウィングッズが所せましと並べられます。

楽しい仮装グッズにお菓子に、ポップな表情のジャックオーランタン。
黒とオレンジの独特な組み合わせが可愛らしすぎてたまりません♪

ですが一見楽しい雰囲気ばかりのハロウィンの、もともとの始まり、起源由来はどのようなものなのでしょうか。

ハロウィンのルーツは古く、今よりはるか2,000年以上も前に遡ります。

母あわわ

に…にせんねん!?

一体どういうことなのでしょう。今回はハロウィンの起源と由来について書かせて頂きますね、
最後、わかりやすいよう時系列にまとめてみましたので、そちらもぜひご覧下さい。

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ハロウィンの起源

ジャックオーランタンの写真ハロウィンというと海外では子供が仮装する行事、日本は比較的若い層の大人や子供たちが仮装するイベント、というイメージがありますよね。

ですが起源とされているのは、今から2,000年以上も昔のヨーロッパ、古代ケルト人の宗教行事だと言われています。

古代ケルト人の信仰する宗教(ドルイド教)において、1年の始まりは11月1日だとされていました。そしてその日は日没から始まります。つまり、10月31日の日没後に新年が始まっていたんですね。

この、新年を迎える大切な日に行われていたのが、先ほどの宗教行事『サウィン祭』です。
サウィン祭というのは、

収穫祭

日本のお盆

悪霊を祓う

が合わさったようなもの。
それぞれを見ていきますね。

収穫祭

収穫した野菜の写真当時のケルトの人たちは、1年を夏と冬の二つに分けていたそうです。
(ケルトの暦では夏至や冬至など、1年を8つに分けていたようですが、夏の始まりである5月1日と冬の始まりである11月1日を、特に重要視していたのだそう)

実りの多い季節の終わりが10月31日。11月1日からは新年であると共に冬の始まりだったのですね。

サウィン祭は、厳しい冬を無事に越すために、大地の恵と実りに感謝する日でもあったと言われています。

日本のお盆

日本のお盆というと、先祖の魂が帰ってくる日ですよね。
当時、新年の始まりとされていた10月31日の日没後(夜)には、現在の日本と同じように先祖の霊が家族を訪ねてくると信じられていました。

ただひとつ、サウィン祭が日本のお盆と違うのは、サウィン祭では、

先祖の霊と一緒に、悪霊もやってくる

とされていたことです。

悪霊祓い

髑髏の写真10月31日の夜には先祖の魂と一緒に悪霊や魔女がやってきて、

● 農作物を荒らす
● 家畜に害をなす
● 子供をさらっていく

など、悪行の限りを尽くすと信じられていました。

そこで人々は悪霊への供物を用意し、魔除けの火を焚いて、悪霊を寄せ付けないようにしたと言われています。
ハロウィンで魔女やお化けに仮装するのも、身を守るためだったと言われています。

新年の始まりだから、更に日本のお正月も追加されますね。すごいな・・・。
ですが、この時点ではまだ『ハロウィン』は出て来ません。

この状態から、どうして現在のハロウィンになったのか? 次章ではハロウィンの由来をご紹介しますね!

サウィン祭が変化した由来は

サウィンがハロウィンに変わったのは、時代が流れていくうちに、カトリック系民族がケルト系民族を侵略したからと言われています。

そしてケルト系民族の風習を全て消してしまうのではなく、都合の良いように作り変えて取り入れていったのですね。
サウィン祭もその一つでした。

もともとカトリック系の宗教行事であったカトリック諸聖人の日(万聖節)に組み込まれたのだそうです。

カトリック諸聖人の日(万聖節)とは?

カトリック諸聖人の日は11月1日。カトリック系の全ての信者(身も蓋もない言い方をすると、役職が付いていないヒラの人たち。殉職者も含む)を記念する日で、死者の魂が親族を訪ねてくる日でもあった。

●『All Saints’ Day
●『All Hallows(オール・ハロウズ)
●『Hallowmas(ハロウマス)
と呼ばれていた。

サウィン祭は、カトリック諸聖人の日(All Hallows)11月1日の前夜(eve)に行われることから、Hallows eveがなまって、現在の『Halloween』になったと言われています。
(※諸説あるようです)

ただ、ハロウィンはすぐに定着したわけではなかった模様。
ハロウィンがアメリカの祝祭日として定着したのは、19世紀の初頭になってからと言われています。

ハロウィンの起源であるケルト系民族が多く暮らすアイルランドから、大量の移民がアメリカに暮らすようになってから(その数150万人とも言われています)。

もともとはカブであったジャック・オー・ランタンがかぼちゃに変化して拡がっていったのも、これ以降の出来事です。

時系列に並べてみると・・・

● 古代ケルト人は新年を迎えるにあたって、『サウィン祭(収穫を祝い、死者の魂を迎え、悪霊を祓う儀式)』を行っていた

● カトリック教が侵攻し、ケルト人の宗教が飲み込まれる

● サウィン祭がカトリック諸聖人の日に取り込まれ、『ハローマス イブ(ハロウィーン)』に変わる

● 飢饉から逃げて来た150万人以上のアイルランド移民によって、アメリカにもハロウィンが定着。ジャックオーランタン(カブの提灯)の伝承が伝わるも、馴染みのあるかぼちゃに変わっていく

● そのまま世界に広まり、かぼちゃの提灯で定着(宗教的な意味合いはずいぶん薄れる)

● 日本でもハロウィンが広まり、各地で仮装イベントなどが行われるようになる ←イマココ

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後記

ハロウィンの起源と由来を調べてまとめてみましたがいかがでしたか?

古代ケルト人が起源と言われている風習が、2,000年以上もの時を超えて、形を変えて日本にも伝わっているだなんて、ものすごいことなんだなとシミジミ思っちゃいました。

だいぶ、形が変わりまくっているようですけどね!
(日本人はお祭り好きって言うけど、ハロウィンの盛り上がりを見ると、その通りだな~と思っちゃいます)

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